診療予約システムの基本

50代、60代の患者さんにとっての診療予約システム

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高齢者の方がいても大丈夫。

「診療予約2013」を使って患者がネット予約するために必要なスキルは2つある。一つ目はGoogle検索をしてそのクリニックのWEBサイトへアクセスすることができること、二つ目は携帯メールを送信することができること、以上2点である。本当にこれだけのことなのだが、診療予約システムの導入を検討する医療機関では、導入にメリットがあることは判っているが50代、60代の患者さんが操作の仕方に躓いて利用できず困るのではないかという懸念を抱く場合がある。本エントリーではその懸念を払拭することを目的としている。

世代別のインターネット利用率を考える。

平成24年総務省の調査データを見てみると、平成23年のインターネット利用率は下図の通りとなる。1日に60人の患者が下図比率で来院する婦人科系クリニックを例に考えてみると1日に来院する患者のうち全体の93%がネット利用可能であることがわかる。

世代別インターネット利用率

一方、ネット予約非利用者4.2名のうち診療のたび次回予約を事前に取って帰る患者が50%いたと仮定する。そのとき、クリニックへ直接電話して予約する必要がある患者は4.2名÷2=2.1名(全体の3.5%)ということになる。この数字を見たときに、多いと考えるか、少ないと考えるかは人それぞれだが筆者は「非常に少ない」のではないかと考える。50代~60代にフォーカスを当てると、2.2名の方が「ネット非利用者」でありこの50%の1.1名(全体の約1.8%)が「直接電話しないと予約できない患者」とうことになる。この方々が存在していることを理由に「診療予約システムを導入しない」という判断は果たして正しいのだろうか。また、下記参考リンクをご覧いただくと50代~60代のWEB閲覧やメール送受信、SNSの利用率が年々上昇していることが判る。

■参考リンク(総務省:平成24年通信利用動向調査の結果)

インターネット利用の機能・サービス(成人)(複数回答)(平成24年末)

世代別インターネットで購入した物品・サービス(成人)(複数回答)(平成24年末)

 

50代、60代のスマートフォン&携帯電話普及率を考える。

株式会社ビデオリサーチインタラクティブの2014年3月下旬リリースの「スマコン(SmartDevice Contents Report)vol.06」予備調査結果によると、各世代別のスマートフォン・携帯電話の普及率は下図のとおりとなる。携帯+スマートフォンの保有率は50代では90.2%、60代では82.8%と高い。さらに特徴的なのは2013年からの1年間でスマートフォン保有率の上昇率がいずれも8.3%、3.6%と推移しておりこの傾向は今後徐々に高まることが予想される。

スマートフォン・携帯普及率

この傾向からも、インターネット利用率は今後年々上昇していくことが予測され、リテラシー不足による「ネット予約ができない患者」の数はさらに減少すると推測される。貴医院の年代別患者構成比率を上記の表に当てはめて検討してみていていただきたいと思う。

 

関連リンク:

患者さんの年代別ネット利用率

電話予約、電話自動応答、ネット予約のどれを選ぶ?

 

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