事業承継後、前院長が引き続き医師として診療に携わるケースは少なくありません。
その際に起こりやすいのが、特定の医師に予約が偏ってしまうという問題です。
前院長に長年通っていた患者さんが集中する場合もあれば、
逆に新院長に予約が偏り、前院長が開店休業状態になってしまうケースもあります。
また、医師の年齢や性別、雰囲気などによって、
患者さんの選択が無意識のうちに偏ってしまうことも珍しくありません。
こうした偏りは、ある程度は避けられない側面もありますが、
診療予約システムを活用することで、運用面から適切にコントロールすることが可能です。
具体的な対策としては、次のような方法があります。
1.特定のメニューでは医師を指定できないようにする
(ワクチン接種、処方のみ、感染症が疑われる症状 など)
2.「医師希望なし」という特別な予約枠を設ける
予約時にまずこの枠の空き状況を表示し、
当日勤務している医師の人数と残枠数をもとに自動配分する
(3.特定の曜日・時間帯は医師を指定できないようにする)
(4.原則として医師指定を不可とする)
実際の運用では、1と2の対応だけで問題が解消されるケースがほとんどであり、
3や4まで踏み込む必要があることは多くありません。
患者さん側も、「この先生でなければならない」という症例は意外と少なく、
一般的な感染症やワクチン接種、処方のみの受診であれば、
どの医師が担当しても問題ないと考える方が大半です。
しかし、予約時に「どちらの医師にしますか?」と選択を迫られると、
多くの場合、
「では……A先生で」
という判断になりやすくなってしまいます。
この偏りを防ぐために有効なのが、
「医師希望なし」という受け皿を用意する運用です。
これだけで予約の分散が進み、
結果としてクリニック全体の運営が非常にスムーズになります。
上記に該当するクリニック様、または動物病院様は、
ぜひ「医師希望なし」の運用をご検討ください。
なお、弊社システムをご利用中のユーザー様におかれましては、
正しく設定を行う必要がありますので、
弊社サポートセンターまでお気軽にご相談ください。