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質問:3つのメニューが時系列で組み合わさったMIRの検査予約を「ネット予約システムで管理したい」。どうやって管理(予約を取る)すれば稼働を落とさずに実現できますか?
「MRI装置」×「医師」の稼働を考えたときに、現在行われている紙の予約表でMRI検査(脳ドック)をフル稼働させられるように人の手で予約を取っているが、これと同じ事を、ネット予約化したい。という趣旨のお問い合わせです。
★MRIをフル稼働させたい。
1日に約20名のMRI検査を軸とする。
①ネット予約を導入し、患者自身で予約できるようにしたい。(増患外部施策+スタッフ業務省力化)
②効率的に予約をコントロールし、1日の来院患者数を最大化したい。(増患内部施策)
③事前診察(5分)→MRI(20分程度)→結果説明(15分程度)という処理フローを予約システムでコントロールしたい。
診療科目
○脳神経外科
MRIを軸に診療サービスを構築したい。
○MRI 20名~22名
○診察 30名~ ・・・合計約50名の来院を見込む。
スタッフ構成
○医師 1名
○技師 1名
○看護師 1名
○事務スタッフ 3名
解決方法
今回のご相談でポイントとなるのは下記運用をどうするかです。
③事前診察(5分)→MRI(20分程度)→結果説明(15分程度)という処理フローを予約システムでコントロールしたい。
考えられる解決方法は下記の3通りですが、今回は3つめの運用案でシステム導入いただくことをご検討いただいております。
1・上記3つの予約を患者さんに個別に取ってもらう??
2・MRIの予約を取ったら、自動的に前後の予約を取るシステムを選ぶ??
3・MRIの予約だけ、患者さんに取ってもらう??
1つ目は、操作が面倒で患者さんに嫌がられる&入力ミスが想定されれるため却下。(利用してもらえない)
2つ目は、前後の「診察枠」が必ず空いていないとMRIの予約が取れない時間予約システムになってしまうため却下。(稼働が下がる原因になる)
3つ目は、ネット予約利用率とMRI稼働を最大化する理想的な方法です。あらかじめ下記の通り「MRI枠」の予約枠を必要枠数設定し、NET公開します。一方「診察枠」は一般診察のみNET公開します。
このとき「事前診察」と「結果説明」のための余力時間を残す目的で「一般診察」の公開枠数を実際の医師の処理能力より少なく絞って公開します。こうすることで、「事前診察」と「結果説明」の予約をわざわざ入力する必要がなくなります。下図で「脳内枠」でと表現させていただいたのはこのためです。
■下記例は、MRIを18枠(うち7枠は当日枠)+予備用のバッファーを用意し1日20名以上の受診枠を確保。一方、診察枠は34枠+予備用のバッファーを14枠用意している。予備用のバッファーは全体の時間調整のためのクッションとしても機能する。
※脳内枠とは予約入力しないあらかじめ「事前診察と結果説明」が入ることが確定しているため、あえて予約表上で表現しなくても運用上問題がないため。
予約表が医業収入をつくる!(増患の内部施策)
検査予約には前後の診察が伴うため、なかなかネット予約化しずらいのでは?という印象があります。でも実際そんなことは無く、あらかじめ「ストーリー」を決めてその枠に当てはめていく、、という運用方法を採用することで、実は最も効率的に予約表を埋めることができるようになります。予約の運用方法を正しく設定することで、紙の予約表で行われるのと同じように高い稼働率を確保することができるようになり、当然医業収入にも結び付きます。
いかがでしょうか? この方法は、内視鏡検査のある消化器内科や、その他X線のある内科クリニックやレーザー治療のある皮膚科のケースでも同様ですのでネット予約をご検討中の方はぜひご検討ください。運用方法でお悩みがあるときは、当社へご相談くだされば、専任担当者がきちんとお答えさせていただきます。(メールでも結構です)
次回は、、、同じ先生から「一般診療の患者を受付順番制とすべきか、予約制とすべきか悩んでいる。待合室の混雑を無くし、院内待ち時間を最小化したい。どちらが適しているか?」についてご紹介させていただきます。(ちなみに今回ご相談いただいたクリニックさんでは、「時間予約」を選ばれました。